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オルカン・S&P500・NASDAQ100 徹底比較
月3万円積立シミュレーションで見えた真実

2026年5月11日 積立投資 インデックス比較

積立投資を始めようとすると必ず直面する疑問、「オルカン・S&P500・NASDAQ100のどれを選べばいい?」
この記事では、月3万円を毎月コツコツ積み立てた場合のシミュレーション結果をもとに、3つの指数を1年〜20年の投資期間別に徹底比較します。 数字はすべて「つみたてタイムマシン」で算出した過去データに基づくシミュレーションです。

① 月3万円積立シミュレーション比較

毎月3万円を積み立てた場合の資産推移を、1年・5年・10年・15年・20年の5パターンで比較しました。 すべて初期投資ゼロ・毎月末積立の条件で、各月の為替レート(USD/JPY)を反映した円換算ベースの数値です。

注意: 以下のデータは「つみたてタイムマシン」を用いた過去データに基づくシミュレーション試算値です(2025年5月時点)。 各期間の開始年月は目安であり、開始時期が異なると結果は大きく変わります。過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。 表中のリンクから実際のシミュレーターで条件を変えながら確認できます。

現在価値・損益率の比較

開始年月から2025年4月末時点での試算結果です。

積立期間 総投資額 オルカン
現在価値(損益率)
S&P500
現在価値(損益率)
NASDAQ100
現在価値(損益率)
1年
2024-05〜
36万円 約37万円
+3%
約40万円
+12%
約41万円
+14%
5年
2020-05〜
180万円 約285万円
+58%
約350万円
+95%
約445万円
+147%
10年
2015-05〜
360万円 約690万円
+92%
約920万円
+156%
約1,230万円
+241%
15年
2010-05〜
540万円 約1,050万円
+94%
約1,680万円
+211%
約2,400万円
+344%
20年
2005-05〜
720万円
※データ期間外
約2,850万円
+296%
約4,100万円
+469%

※ オルカン(ACWI)はデータ取得可能な最古が2008-01のため、20年間試算は対象外です。
※ 損益率=(現在価値 − 総投資額)÷ 総投資額 × 100

📌 ポイント:期間が長くなるほど複利の効果が大きく、特にNASDAQ100は10年以上で圧倒的なリターンを示しています。 ただし後述するように、その分リスク(下落幅)も大きい点に注意が必要です。

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年率リターン(CAGR)の比較

CAGRとは「年平均成長率」のことで、複利を加味した実質的な年間リターンの目安です。 積立投資では購入タイミングが分散されるため、指数そのもののCAGRとは異なる点に注意してください。

積立期間 オルカン CAGR S&P500 CAGR NASDAQ100 CAGR
1年+3%+12%+14%
5年+9%+14%+19%
10年+7%+10%+13%
15年+7%+10%+12%
20年+8%+11%

投資期間中の最大下落局面(参考)

各指数が過去に経験した主要な下落局面と最大下落率を示します。 積立投資の場合、下落時に安く買い増せるため、ポートフォリオ全体の下落はこれよりも軽微なケースが多いですが、 「どれだけ大きな値動きがあるか」を知っておくことは重要です。

下落局面 オルカン S&P500 NASDAQ100
リーマンショック
2008〜2009年
−60% −56% −55%
コロナショック
2020年3月
−34% −34% −28%
インフレ・金利ショック
2022年
−26% −25% −35%
ITバブル崩壊
2000〜2002年
−49% −83%

※ 各指数の最高値からの最大下落率(ドル建てベース。円換算では為替の影響で前後します)。
※ オルカンのデータ取得可能範囲は2008年1月以降のため、ITバブル崩壊期は対象外。

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② 各指数の特徴と構成銘柄

オルカン MSCI ACWI(オールカントリー・ワールド・インデックス)

  • 構成銘柄数:約2,900銘柄(50カ国以上をカバー)
  • 地域配分:先進国+新興国を網羅。米国が約60〜65%、日本が約5〜6%、イギリス・フランス・カナダなど先進国が残り。
  • 主要構成銘柄(上位):Apple、Microsoft、NVIDIA、Amazon、Meta(いずれも米国株)。上位10社で全体の約20〜22%。
  • 対応する主な投資信託:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
特徴まとめ: 「世界中の株式を時価総額比率でまるごと保有する」コンセプト。1本で国際分散投資が完結するシンプルさが最大の強み。 米国一極集中を避けたい人や、「世界の成長を広く取り込みたい」という方に向いています。 ただし分散の代償として、米国のみの指数より成長性はやや劣る傾向があります。

S&P500 S&P 500 Index(スタンダード・アンド・プアーズ500)

  • 構成銘柄数:米国大型株500銘柄
  • 対象:米国株式市場の時価総額上位約80%をカバー。採用は委員会審査制で、財務健全性・流動性・上場期間などの基準を満たす銘柄のみ。
  • 主要構成銘柄(上位):Apple、Microsoft、NVIDIA、Amazon、Meta、Alphabet(Google)、Berkshire Hathaway、Tesla、Eli Lilly、Broadcom
  • セクター構成:情報技術約31%、金融約13%、ヘルスケア約11%、一般消費財約10%など幅広い
  • 対応する主な投資信託:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
特徴まとめ: 米国経済の「精鋭500社」に投資する指数。オルカンと異なり米国のみに集中しているため、 リターンもリスクもオルカンより高め。金融・ヘルスケアなどディフェンシブセクターも含まれ、 NASDAQ100よりはボラティリティが低い。「米国経済への信頼を持ちつつ、ある程度の分散もほしい」人に向いています。

NASDAQ100 NASDAQ-100 Index

  • 構成銘柄数:NASDAQ市場上場の非金融100銘柄(米国株が約60%、外国株を含む)
  • 特徴:「金融セクターを除く」ため、テクノロジー・AI・バイオテックなど成長性の高いセクターが中心。
  • 主要構成銘柄(上位):Apple、Microsoft、NVIDIA、Amazon、Meta、Alphabet、Broadcom、Tesla、Costco、Netflix
  • セクター構成:情報技術約57%、通信サービス約17%、一般消費財約14%など。テクノロジー偏重が顕著。
  • 対応する主な投資信託:eMAXIS Slim 米国株式(NASDAQ100)、iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
特徴まとめ: 3指数の中で最もリターンが高い一方、最も値動きが激しい指数。 2022年の金利ショックでは1年で35%超の下落を経験。長期では圧倒的なパフォーマンスを示す一方、 ITバブル崩壊時(2000〜2002年)には83%下落した歴史もあります。 「大きなリターンを狙う代わりに、大きな下落にも耐えられる」強いメンタルが必要です。

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③ あなたに合う指数はどれ?

3つの指数はリターン・リスク・分散度合いがそれぞれ異なります。 投資の目的や性格に合わせて選ぶことが、長期的に積立を続けるコツです。

オルカン向き 安定志向・ゆっくり確実に増やしたい人
  • ✅ 「投資は始めたけど、あまり値動きを気にしたくない」
  • ✅ 「米国一強がいつか終わるかもしれないと心配している」
  • ✅ 「世界経済全体の成長を取り込みたい」
  • ✅ 「とにかくシンプルに・1本だけで運用したい」
  • ✅ 「長期投資に迷ったらオルカン」という定番選択肢

3指数の中で最も値動きが穏やか。どの国・どのセクターが伸びても自動的に恩恵を受けられる「全天候型」の設計。 特定国への集中リスクを避けたい人や、投資初心者に最も広く推奨される指数です。

S&P500向き 米国経済を信頼・バランスよく高リターンを狙う人
  • ✅ 「AppleやMicrosoftが今後も成長すると信じている」
  • ✅ 「オルカンより高いリターンがほしいが、NASDAQ100ほどリスクは取りたくない」
  • ✅ 「金融・ヘルスケアなど、セクター観点でも分散投資したい」
  • ✅ 「過去30年で米国株が世界をリードしてきた実績を重視する」

過去実績ではオルカンを上回るリターンを記録。ただし「米国集中」であるため、米国経済の停滞時には オルカンより大きく下落するリスクがあります。米国への信頼が揺るがない人向けのバランス型選択。

NASDAQ100向き リスク選好型・テクノロジーの成長に賭ける人
  • ✅ 「AI・テクノロジーの時代はまだまだ続くと確信している」
  • ✅ 「30〜40%の下落があっても絶対に売らず保有し続けられる」
  • ✅ 「10年〜20年という超長期で積み立てる前提がある」
  • ✅ 「多少のリスクを取ってでも、大きなリターンを狙いたい」

長期では3指数中トップのリターン実績ですが、ITバブル崩壊(−83%)や2022年金利ショック(−35%)など激しい下落も経験。 「下落時こそ買い増せる」という確固たる信念と、長期保有の覚悟がある人向けです。 初心者がいきなり全額NASDAQというのは危険で、S&P500やオルカンとの組み合わせも有効です。

「どれか1つ」に絞れない場合は?

実際には1つに絞る必要はありません。例えば、 「オルカン50% + NASDAQ100 50%」のように組み合わせることで、 分散性を保ちつつ成長性も取り込むことができます。 つみたてNISAでは複数ファンドを組み合わせて購入できるため、自分のリスク許容度に合わせた配分を検討してみてください。

④ 自分の条件でシミュレーションしてみよう

この記事で紹介したデータは「月3万円・特定の開始年月」という条件での試算です。 実際には積立額・開始時期・積立ストップ期間をカスタマイズすることで、 あなた自身の状況に合ったシミュレーションができます。

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まとめ

  • 📊 長期(10年以上)になるほど3指数の差は拡大。NASDAQ100の成長性が際立ちます。
  • 🛡️ 最大下落率はNASDAQ100が最も大きく(2022年−35%、2000年代−83%)、メンタル管理が重要。
  • 🌍 オルカンは全世界分散で最も穏やか。「どれにするか迷ったらオルカン」は合理的な選択。
  • 🏛️ S&P500はオルカンとNASDAQ100の中間。米国経済への信頼があるならバランスの取れた選択肢。
  • 🚀 NASDAQ100はハイリスク・ハイリターン。長期保有の覚悟と、下落時に買い増す精神力が鍵。

本記事のデータはすべて「つみたてタイムマシン」を用いた過去データに基づくシミュレーション試算値(2025年5月時点)です。 過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。

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